「生前対策」というワードを来たことがあるという方は多いでしょう。必要性をなんとなく感じてはいても、「まだ元気だから大丈夫」「家族仲がいいからもめるはずない」「生前対策は何から始めたらいいのか」「誰に相談したらいいかわからない」と、動かない、または動き出せないでいませんか?
必要な生前対策をしないまま、相続が起こってしまったらどうなるでしょうか。もめる可能性が高まるのはもちろんのこと、大切な財産を減らしたり失ったりすることもあります。優良な財産を引き継ぎ、子や孫の将来を守ってあげることもできなくなります。そうならないために、生前対策の必要性、重要性が繰り返し言われるのです。
「まだ元気だから大丈夫」という方。心も体も脳も、全て健康な状態ですか?よく「認知症になる前に」と言われますが、認知症が進行して意思判断能力がなくなると法律行為ができなくなるため、生前対策はできなくなってしまいます。
認知症だけではありません。例えば、配偶者が亡くなった、体調を崩したなど、「心が弱って」いる時も要注意。判断力も鈍り、主張が強かったり、すり寄ってくる身内の言いなりになった結果、もめてしまったという事例も少なくありません。
相続が起きてもめると、遺産分割協議がまとまりません。すると、一般的に知られる(節税効果の高い)「配偶者控除」を適用できず、相続税を抑えることもできません。相続税の納税資金が足りず不動産を売却することになり、(相続が起こり10ヵ月以内という納税期限に追われる形で)売りやすい不動産を売却してしまうケースもよく見られます。売却されるのはいわゆる「優良財産」で、それを失うことで、子や孫の将来を支えてあげることもできなくなってしまうのです。
意外と多いのが、「誰に相談?」「何から相談?」と思いあぐね、放置している方。相談先は「相続の専門家」がいいのですが、士業と言えど相続に精通した方は極めて少ないので注意が必要です。見極めるポイントは、相続でもめる可能性を低くできるか、根拠とともに財産の分け方を提案できるかどうかです。
生前対策の手始めに、どんな財産を所有しているか、それぞれにどのような価値があるのかを知ることも大切です。一般的には相続税評価額や時価でしか財産を分析しない方が多いのですが、それでは財産の本質的な価値を知ることはできないので注意しましょう。
ほかにも、相続税の試算、納税資金の準備、生前贈与、分け方の計画、遺言書の作成、家族信託等々、生前対策でできることはたくさんあります。そうすることで「相続で家族をもめさせない」「優良財産を減らさない」「子や孫を将来お金で困らせない」未来を目指しましょう。私たちはそれを「幸せ相続計画」と呼んでいます。いわば、幸せな未来を描くためのご家族の事業計画書なのです。
監修:ハッピー相続プランニング
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